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硬膜外麻酔

①くも膜下麻酔との違い

 脊髄は腰椎まで来ると、ちょうどクラゲの足のように髄液に漂っているようになります。髄液に局所麻酔薬を入れるのが、「くも膜下麻酔」です。急に温かく感じ(血管が開くためです)、だんだん痺れてきます。いわゆる、手術の時の下半身の麻酔です。

②硬膜外麻酔

 髄液を含めて硬い膜=「硬膜」が包んでおります。硬膜と骨の間に局所麻酔を浸潤させて、やんわりと麻酔を効かせようというものです。5~15分で効果が現れます。

左図説明:オレンジの線が針の経路。赤の直線が、皮膚からの深さ。赤の〇が椎孔。

 

効果と合併症

 やんわりと痛みが取れれば一番いいわけですが、効果が十分でなかったり、効きすぎて足が痺れてしまったりすることがあります。局所麻酔薬の濃度で調整することになります。個人差もありますが、何回も穿刺していると、硬膜に傷が付き、麻酔が効きやすくなります。数時間程度で回復します。

神経損傷

肘をぶつけたとき電気が走るような刺激が起こることがあるかと思います。「電撃痛」と言い、神経を直接刺激した時の特徴です。腰椎であれば、クラゲの足のようになっているところですから、針を自然によけてくれます。脊髄の外に出ていくところを「神経根」といいます。神経根ブロックという手技もありますが、レントゲン透視化で行います。神経根は2cmほど深いので、腰椎の硬膜外ブロックのときに通常は穿刺することはありません。